志らく氏VS古市氏。インチキきわまりない日本的なるもの&オマケ「日本固有の領土」論。
今年も終わりだなぁと思いつつ、昨日朝にCX報道プライムサンデーを見ていたら・・・。今年一年振り返りの相撲問題等々含めて、日本人論/日本論的なモノをやってて、志らく氏と古市氏が少しバトッてました。
志らく氏の発言は決してキライではなく貴乃花親方問題で、変り者をすぐ排除するのは良くない等々発言してて、まあ、談志一門ですしねぇ。
ただ、「日本人には日本人しか分からない感覚があって、そういうものが大切」と発言してました。対して古市氏は「ワビとかサビとかちゃんと定義してくださいよ」等発言。説明、定義できないモノへの不信感みたいなものなのかな。
まあ、よくある日本人論/日本論だとは思うのですが、いつも、この手の議論でよく分からんのは・・・「日本人にしか分からん、説明しがたい感覚」みたいなモノはたしかにあると思うのですが・・・この手の発言はそういう民族固有の感覚を持っているのは日本人だけ…という風に聞こえて。そりゃ、違うだろと。例えば「ミャンマー人にしか分からん、説明しがたいミャンマー人的な感覚」「プエルトリコ人にしか分からん、説明しがたいプエルトリカンな感覚」というものが存在しないのか、と言えばそれは存在するんじゃないかと思う訳です。多分。
で、「日本人的感覚」が「ミャンマー人的な感覚」に対して、どのくらい優位性があるのかなんて、そもそも定義もできない曖昧なものですから・・・なんとも言い難いのでは。別にそこに優位性感じるのもいいですが、あくまで主観的な話というか。
志らく氏が落語家という職業柄、日本人的な感覚に優位性を感じるのは当然と思いますが、それを社会全体モロモロ事象へのコメンテーターとして言うのはなんだかなぁぁ、という印象は持ってしまいます。
感想としてひとつ思ったのは、志らく氏ってたしか五十代とかでしょ。だとしたら「日本的なるもの」と氏の冒頭の「変わり者をすぐ排除する」が通底する可能性があるかもしれないとか思わんのですかね。
やはり変わり者か・・・排除する気はありませんが笑。まあ、このへんも日本には古来から「客人(まれびと)」をリスペクトする文化があるとかテキトーに言えばなんとかなるかもですが。所詮、定義もできないとする領域で議論しても詮無い話です。
あと二つ目の感想は、古市氏の追及も緩すぎ。ポジショントークのコメンテーター芸能人に成り下がったのか・・・笑。
まあ最大の謎は…おそらくですが…志らく氏は、ホントは氏なりに日本的なるものを定義してるんですよね。そのうえに志らく落語が成立している構造のはずで。それをなんで日本的なるものは定義できないつうでしょうかねえ。超よく分からん。。なんかインチキぽいなぁと思ってしまうのですが。
で、ここで話題が急に飛びまして・・・いま話題の北海道東の四つの島の話に。正確に言えば三つの島とひとつの群島ですが。
自分的には四島領有権論は一定の妥当性はあると思うのですが・・・そこで、いつも出てくる日本政府の「日本固有の領土」って話はちょっとねぇぇ、、と。
そもそも「固有の領土」なんて国際概念は、岩下氏の著作を読むまでもなく存在しないと思う。そんなこと言い出したら欧州なんてどうなってしまうのか。
別に日本国内向けに得意のダブスタで「日本固有の領土」と宣伝するのはいいと思うのですが、それを外交上でも言うのはどうなんでしょうかねぇぇ。
このへん前段と強引に結びつければ、日本人特有の日本固有モノ好きの表れかもしれませんけど笑。
外務省の定義としては「日本固有の領土」は、一回も外国の領土になってない土地ということらしいですが、それと日本語としての「日本固有の領土」の本来的な意味との乖離ってスゴイと思う。まあこれも、日本人得意のワザとミスリーティングさせるスキルといいますか。
事実系として1855に国境線を定めた訳でして・・・逆に言えば1855前は国境線はなかった訳で・・・1855前は別に日本の領土じゃないし、それを「日本固有の領土」というのはちょっとなぁぁ。
せめて、150年経てば固有と言えるとか…ちゃんと定義してほしいす笑。まあ、そんなこと言い出したら世界中で固有の領土を失う国家が続出…笑。
もちろん、日本の四島領有権の妥当性はあると思うのですが、説明の仕方がねぇぇ。なんとも稚拙と言いますか、独善的と言いますか。1855以降の話しをしようよ、というか、日本固有の領土ってなんじゃソレは…的なです。
…まとまらん話しのマトメとして。
ともかく、日本固有のモノとか言い出すと、大抵、ソレって胡散臭い。六割以上は眉ツバもんじゃないですかね。
・・・今年最後の、ニッポンdisでした。。